(ご参考資料)
* この資料は1998年5月20日に英国・米国で発表されたプレスリリースの翻訳です。
情報通信およびコンピュータ業界の主要企業であるエリクソン、IBM、インテル、ノキア、東芝は、個人やビジネス向けの携帯用端末などを無線で結ぶ、革新的なビジョンを発表しました。この技術は、短距離無線通信を利用して音声やデータをスムーズにやりとりするためのものです。これによって、多様な機器をケーブルを介せずに簡単にすばやく接続でき、オフィス内や外出先での携帯型パソコンや携帯電話などの携帯用機器の利用が一層、便利になります。
この革新的な技術に関する仕様はBluetooth(ブルートゥース)というコードネームで呼ばれ、現在、Bluetoothスペシャル・インタレスト・グループ(Special Interest Group、以下「SIG」)のメンバー企業が共同で開発しています。本SIGは1998年初め、この短距離無線通信のコンセプトを技術標準へと発展させるというグロバールな視点から、メンバー企業5社が創設しました。今回のこの技術発表は、ロンドン、サンノゼ、東京の世界3か所で同日に発表されます。
Bluetooth技術を共同開発するにあたり、5社はそれぞれの専門分野での技術を提供し、密接に協力してきました。エリクソンは基本的な無線技術ノウハウを提供し、東芝とIBMは、Bluetoothの技術を携帯用機器に搭載するための標準的な仕様を開発しています。また、インテルは半導体とソフトウエアの最先端の技術を、ノキアは無線技術や携帯電話端末用ソフトウエアに関するノウハウを提供しています。
本SIGは、Bluetooth技術の、多様な機器への対応を確実に進めていくために、他の企業に対してロイヤルティーを課さず、本技術の浸透を薦めています。すでに、モトローラ、クアルコム、スリーコム・パーム、VLSIテクノロジー、ルーセント・テクノロジーなどがBluetoothプロジェクトに参加し、各社の製品に同技術を採用することで合意しています。
Bluetooth技術は、情報のやりとりを行うために短距離無線通信を利用し、携帯電話や携帯型パソコン、ハンドヘルドコンピュータ、周辺機器を、無線で簡単に接続することを目的としています。この無線通信は世界中で利用可能な2.45 GHz(ギガヘルツ、ギガは10億)のISM(Industry Science Medical:免許なしで使える帯域)を利用するため、Bluetooth技術に対応した機器であれば、世界中で使用することができます。この新しいビジョンは、PCIやAGPなどのすでに普及している他の業界標準と同じく、製品間の相互運用性を向上することを目的としています。
Bluetoothの利点
Bluetooth技術によって、ビジネスマンは出張や外出の際に、種々雑多なケーブルを持ち運ぶ手間が省けます。この技術が、単一ポートを通じて複数の機器が相互に通信することを可能にするからです。Bluetooth技術を搭載した機器が目に見えるところにある必要はありません。また移動中でも、たとえポケットやカバンの中に入れてあっても、接続が切れることはありません。
Bluetooth技術は、仕事やプライベートでの携帯用機器の、下記のような新しい使い方を提案します。それには次のような例が考えられます。
- ◇ カバンの中にあるパソコンの電子メールをチェック
- ユーザーは、パソコンがカバンの中に入っていても、携帯電話によって電子メールの着信を知ったり、返事を出せるようになります。パソコンが電子メールを受け取ると携帯電話が鳴りそれを知らせます。また、受け取った電子メールを携帯電話のディスプレイで読むこともできます。
- ◇ 携帯電話でインターネットにアクセス
- ユーザーは、ケーブルなしで、携帯電話による無線の接続を経由しても、また、PSTNやISDN、LANといった有線の接続を経由しても、インターネットにアクセスすることができるようになります。
- ◇ スナップ写真を撮影と同時に電子メールで送信
- ユーザーは、ケーブルを使わずにデジタル・カメラと携帯電話を接続するか、または他の機器に有線で接続することにより、即座にスナップ写真を送ることができます。スナップ写真に携帯電話や携帯型パソコンを使ってメッセージを加えることができ、携帯電話やパソコンを使って、世界中どこへでも、すぐに送ることができます。
業界での採用
Bluetooth技術は、コンピュータおよび情報通信業界で広く採用されることが期待されています。同技術への対応が進むことによって、個人向け携帯端末市場が成長し、モバイル環境でのデータ通信の利用が増えることも期待されます。
機器メーカーは、機器に現在のように複数の接続ポートを搭載せずにBluetooth技術用の単一ポートを搭載するだけで済むので、生産コストを削減でき、より多くの利益を享受できます。本SIGは同技術の使用条件を採用しやすいように定めており、その中には仕様をロイヤリティー・フリーで提供することなどが含まれています。
SIGは、Bluetoothのコンセプトを幅広く紹介し今後の開発状況などの情報を提供していくために、このほどホームページ「http://www.Bluetooth.com(英語版)」を開設しました。
以上