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インテル コーポレーション
半導体チップに過去 40 年で最も重大な変革をもたらすトランジスター技術を発表
~ 45 ナノメートルの微細トランジスターを採用した初めてのプロセッサーを試作、
マルチコア・コンピューティングを加速 ~

2007 年 1 月 29 日
<ご参考資料>
* 2007 年 1 月 26 日に米国で発表されたプレスリリースの抄訳です。

インテル コーポレーション(本社:米国カリフォルニア州サンタクララ)は、基本的なトランジスター設計における最大の進展の 1 つとして、45nm(ナノメートル)トランジスターの絶縁壁とスイッチング・ゲートの形成に全く新しい 2 種類の材料を採用することを明らかにしました。インテルは、この微細なトランジスター数億個を小さなチップ上に集積し、マルチコア・プロセッサーのインテル® Core™2 Duo プロセッサー、インテル® Core™2 Quad プロセッサー、インテル® Xeon® プロセッサーの次世代製品を開発します。インテルはまた、開発を予定している 15 種類の 45nm プロセッサーのうち第一弾となる 5 種類の製品についてプロセッサーを試作し、その動作を確認したと発表しました。

この画期的な成果により、インテルは今後もデスクトップ PC やモバイル PC、サーバーの処理速度を今後も飛躍的に向上させる一方、トランジスターのリーク電流を低減し、チップや PC の開発における設計やサイズ、消費電力、騒音、コストといった課題を解決することができます。また、1 つのチップに集積されるトランジスターの数は約 2 年で倍増するという、業界で広く知られた経験則「ムーアの法則」をこの先 10 年にわたって継続させることができます。

インテルは、45nm プロセス技術を採用した次世代マイクロプロセッサー製品ファミリー「Penryn」(開発コード名)の動作サンプルの開発に成功し、他の半導体企業とのプロセス技術に関する 1 年以上のリードをさらに広げたと同社は考えています。今回試作したプロセッサーは 5 つの市場セグメントにわたり投入される予定で、その上で Windows* Vista*、Mac OS X*、Windows XP、Linux の各 OS(オペレーティング・システム)、および様々なアプリケーションが動作しています。45nm プロセスによる量産製造は、2007 年後半の開始に向けて順調に開発が進められています。

High-k(高誘電率)ゲート絶縁膜と金属ゲートの採用
インテルは業界で初めて、トランジスターのリーク電流を大幅に減少しながら性能の向上を図る革新的な新材料を、同社の 45nm プロセス技術で採用しました。インテルは、トランジスター・ゲート絶縁膜に“High-k”材料と呼ばれるゲート絶縁材料を、またトランジスター・ゲート電極に複合金属材料を使用します。

インテル コーポレーション 創業者の 1 人であるゴードン・ムーアは「High-k ゲート絶縁材料とメタル材料の採用は、1960 年代後半にポリシリコン・ゲートの MOS 型トランジスターが導入されて以来のトランジスター技術の大変革となります」と述べています。

トランジスターは、デジタル世界での“1”と“0”の処理を行う、微細なシリコンのスイッチです。ゲートはトランジスターのオンとオフの切り替えを行い、またゲート絶縁材料は絶縁膜として、ゲートと、電流が流れるゲート下のチャネルを分離するものです。この新しいゲート絶縁膜と金属ゲートを組み合わせて使用することにより、トランジスターのリーク電流を大幅に削減しながらも、はるかに高い性能を実現します。

インテル コーポレーション 上席フェローのマーク・ボアは「チップに集積されるトランジスター数が増えるにつれ、リーク電流を削減するソリューションに対する研究の重要性が増してきます。そのようななか、インテルの研究者は、インテルの製品と技術革新のリーダーシップを堅固にする画期的な成果を達成しました。全く新しい High-k ゲート絶縁材料とメタルゲートを用いた 45nm プロセス技術により、インテルは市場で高く評価されているインテル Core 2 Duo プロセッサーおよびインテル Xeon プロセッサー・ファミリーとして、より高速ながら一層、電力効率に優れたマルチコア新製品を提供できるとともに、ムーアの法則をこの先 10 年以上にわたって継続させることができます」と述べています。

45nm のトランジスターの大きさは、このトランジスターを 400 個並べてやっと、人間の赤血球表面の大きさに相当します。今回のトランジスターの発表により、当時の最先端プロセス技術が 250nm だった頃からわずか 10 年で、トランジスターの大きさは約 5.5 分の 1、面積は 30 分の 1 へと縮小化されました。

1 つのチップに搭載されるトランジスターの数は約 2 年で倍増するというムーアの法則に則り、インテルは“革新と統合”を推進し、多機能化やコンピューティング処理のコアの増加、性能の向上、製造コストおよびトランジスター単価の低減を実現してきました。この技術革新のペースを維持していくには、トランジスターをこれまで以上に微細化する必要があります。しかし、現在の材料の使用を続けた場合、トランジスターのサイズが限りなく原子レベルに近づき、消費電力と発熱の問題により、トランジスターの微細化技術は根本的な限界に達します。このため、新材料や革新的なトランジスター構造の導入は、ムーアの法則の継続および情報化時代の経済性を確保してくためには必要不可欠なものです。

45nm トランジスターで採用された High-k ゲート絶縁膜と金属ゲートの材料
トランジスターのゲート絶縁膜には、製造の容易さと、微細化した場合のトランジスター性能の向上が図れることから、過去 40 年にわたって二酸化シリコン(SIO2)が使用されてきました。インテルは、前世代の 65nm プロセス技術で、二酸化シリコンのゲート絶縁膜の厚みを、原子わずか約 5 個分の厚みに相当する 1.2nm まで極薄化することに成功しています。しかし二酸化シリコン膜の極薄化が進むにつれて、ゲート絶縁膜を通り抜ける“リーク電流”が増大し、無駄な電流と不要な発熱が生じるようになってきました。

二酸化シリコンのゲート絶縁膜の極薄化に伴い発生するトランジスター・ゲートのリーク電流は、ムーアの法則を継続させる上で最も解決が困難とされる課題の 1 つとされています。この重大な課題を克服するために、ゲート絶縁膜の材料を厚みのあるハフニウム系の High-k 材料に代替し、過去 40 年以上にわたって使用されてきた二酸化シリコンに比べ、リーク電流を 10 倍以上削減します。

45nm トランジスターで採用されている材料技術のもう 1 つは、新しい金属ゲート材料の開発です。これは、High-k ゲート絶縁膜が、現在のトランジスター・ゲート材料とはうまく動作しないことに起因しています。インテルでは、このトランジスター・ゲートの電極に、異なった金属を組み合わせた複合材料を使用する予定ですが、その金属材料については公開していません。インテルの 45nm プロセス技術は、High-k ゲート絶縁膜と金属ゲートの組み合わせにより、駆動電流、もしくはトランジスター性能が約 20% 向上します。逆に、同等の性能で比較した場合、45nm トランジスターのソースドレインのリーク電流を 5 分の 1 に削減することができ、トランジスターの電力効率を大幅に向上させることができます。

インテルの 45nm プロセス技術はまた、前世代の技術に比べトランジスターの集積度を約 2 倍に向上します。これによって、1 つのチップに集積できるトランジスターの数を増大するか、もしくはより小さいチップ・サイズに同等のトランジスター数を集積することができます。45nm トランジスターは前世代より微細なため、スイッチのオン / オフに必要な電力も小さくなり、実際のスイッチング電力は約 30% 減少します。インテルでは、この 45nm プロセス技術のインターコネクトには性能と消費電力に優れた Low-k(低誘電率)絶縁材料および銅配線を用いる予定です。また、革新的な設計ルールと先端マスク技術により、45nm プロセッサーの製造に際しても、コスト・メリットがあり、かつ量産にも適した波長 193nm のドライ露光を引き続き使用する計画です。

電力性能比に優れた Penryn ファミリー
Penryn プロセッサー・ファミリーは、インテル® Core™ マイクロアーキテクチャーの派生製品となるものです。新しいプロセス技術とマイクロアーキテクチャーを毎年交互に刷新するというインテルの急速な技術革新サイクルを示しています。インテル先進の 45nm プロセス技術、量産能力、そして業界をリードするマイクロアーキテクチャー・デザインの融合により、インテルは 45nm プロセス技術による Penryn プロセッサーの動作サンプルを製造することができました。

インテルでは、デスクトップ PC、ノートブック PC、ワークステーション、サーバーのすべての分野で、合計 15 種類以上の 45nm プロセス技術による製品開発が進行しています。Penryn ファミリーは、デュアルコア製品で 4 億個以上、クアッドコア製品では 8 億個以上のトランジスターを集積しています。さらに、より一層の性能の向上と優れた省電力機構、より高速なコア・スピードを可能にする新しいマイクロアーキテクチャーを採用しています。キャッシュ容量は最大 12M バイトまで拡張できます。また Penryn ファミリーでは、新たに約 50 個のインテル SSE4 命令セットを搭載し、マルチメディア系や HPC(ハイパフォーマンス・コンピューティング)向けアプリケーションに対する機能と性能を向上しています。

シリコンの技術革新で世界をリードするインテルは、人々の仕事と生活をさらに豊かにする先進的な技術と製品を開発、イニシアティブを推進していきます。インテルに関する情報は、http://www.intel.co.jp で入手できます。

以上

* インテル、Core、Xeon は、米国およびその他の国におけるインテル コーポレーションまたはその子会社の商標または登録商標です。
* その他の社名、製品名などは、一般に各社の商標または登録商標です。