デビッド・ブレイン、革新の歴史

ストリート・マジックから 『ELECTRIFIED』に至るまで

2012年10月2日

Program

デビッド・ブレインは4歳の時、ニューヨーク・シティの地下鉄内で1人のマジシャンに遭遇しました。その体験は成長期の彼に多大な影響を与えます。10代にもなると、母親が仕事の掛け持ちで駆け回る一方で、暇な時間を図書館で過ごすデビッド。本を通じて彼が知ったのは、ハリー・フーディーニと魅惑のマジックの世界でした。

マジックは自分の心を切り開き、人生の可能性に気づかせてくれた、そうデビッドは言います。デビュー当時、この若き情熱だけでなく、偉大なる母親をガンで亡くすという悲傷もまたデビッドの野心に火をつけました。

1997年、デビッド・ブレインの名を誰もが知ることになります。極めてパーソナルで難解なイリュージョンを、ABCのスペシャル番組『David Blaine: Street Magic』で世間に知らしめたのです。当時弱冠24歳のデビッドは世界に衝撃を与え、イリュージョン・パフォーマンスの定型を一気に崩しました。.

次作『Magic Man』では街へと繰り出すブレイン。彼が向かう先々で、人々が驚かされました。アメリカのマジシャンコンビとして有名なペン&テラーのペン・ジレットやニューヨーク・タイムス紙までもが、ブレインの画期的かつ革新的なパフォーマンスを絶賛。かくしてイリュージョンの世界は新たなスーパースターを誕生させたのです。

しかしそれは、ブレインを次へと進ませる過程に過ぎませんでした。その次のステップこそ、耐久型イリュージョン。それは、彼の原点であるハリー・フーディーニのスリリングなパフォーマンスを彷彿させるものでした。この10年間でデビッドは計7回のパフォーマンスを披露。前回を上回る偉業を、常に成し遂げています。

1999: Buried Alive
 デビッドは7日間ものあいだ監禁されたのは、プラスチックボックスのなか。その上を、3トンの水で満たされたタンクが押さえつけたのです。かつてこのパフォーマンスはフーディーニが実行を計画していましたが、それが叶う前に彼は亡くなってしまったのです。

2000: Frozen in Time
 氷の箱に閉じ込められたデビッドは、チェーンソーで切断されるまでの63時間42分15秒をひたすら耐え続けました。

2002: Vertigo
 高さ30メートル、幅55cmの柱の上で、デビッドは35時間ものあいだ立ち続けたのです。

2003: Above the Below
 テムズ川の上空9メートルに吊られた透明のケースにデビッドは閉じ込められ、44日間を耐えました。

2006: Drowned Alive
 水で満たされた、直径2.5メートルの球体に封じ込められたデビッド。酸素と栄養を供給するチューブと共に7日間を過ごし切りました。

2006: Revolution
 回転するジャイロスコープ内で拘束されたデビッドは16時間の撹拌に耐えたのち、みごと脱出。

2008: Dive of Death
 デビッドは60時間、上下逆さまの宙づりを達成しました。

そして2012年、デビッドの挑戦は『ELECTRIFIED』へと続くのです……