食物について考える

食物について考える

単元の概要

児童は、自分のレストランのために健康的でおいしそうなメニューを作る過程で、自分の健康、活動、栄養にとって必要なものについて研究します。児童は、テレビおよび印刷物による広告に説得力を持たせる要素を評価し、レストランにお客を呼ぶための説得力のある宣伝を書くことで、消費者意識を育てます。最後にはこの仮想レストランを開店し、児童は注文を取り、請求書を作成し、15% のチップを加算し、10ドルからおつりを計算します。

カリキュラム構成質問

  • 本質的質問 
    健康を維持するにはどうしたらよいか ?
  • 単元質問
    私の食生活は自分の健康と成長にどのように影響しているか ?
    健康的で栄養価の高い献立をどのように決めるか ?
    私の食物の選択にはどのような要素が影響しているか ?
  • 内容質問
    食生ピラミッドとは何か ?
    自分に適切なカロリー数はどの程度か ?

学習活動の詳細

導入・課題設定
(1日目)

(注 : 「栄養に関する注意事項」 シート (doc) には、一連の授業で扱われる概念の多くがまとめられています。この情報は教師用の基礎資料として提供されているものですが、コピーを児童に配布してもよいでしょう。)

<教師の投げかけ>
この健康と栄養についての研究は、まず児童に 「ことわざでは、『人は食べている物になる (人は食べるもので決まる) 』と言います。これは、自分がチーズバーガーになってしまうということでしょうか ? この言葉にはどのような意味があるのでしょうか ? これは本当でしょうか ? 本当だとすればどのような点で ? 」と尋ねることから始めます。

  • 栄養についてのディスカッションを促し、あらかじめ知っていること、おもしろいアイデア、提示された質問、質問に答えるために考えられる道筋などを記録します。
    • <教師の投げかけ>
    • 「私の食生活は自分の健康と成長にどのように影響しているか ? 」 という単元質問を提示します。
  • 栄養学習記録のフォーマットを配布するかまたは児童に作らせ、「私の食物の選択にはどのような要素が影響しているか ? 」 という単元質問に答える。
    • 答の例としては、空腹、味、視覚的なアピール度、健康、便利さ、習慣、珍しさ、文化的な伝統、コスト、広告などの理由がありえます。
  • 答を記録したら児童に考えを口頭で発表させ、それらを論理的なカテゴリーにまとめます。
    • これらは、後でこの単元の 「健康的な食事プラン」 セクションで使用します。
  • 宿題 : 児童に、自宅にある何かの食品パッケージから栄養チャートを持参させます。

調べ・実践
(2~7日目) 栄養の基本
(注 : あらかじめ「栄養に関する注意事項」 (doc) を参照してください。)

  • 質問に答えるためのディスカッションを行います。
    • 5つの食品群と食生ピラミッドを紹介します。
    • <教師の投げかけ>
      「健康的で栄養価の高い献立をどのように決めるか ? 」 と 「各食品群から多様な食品を食べるだけでなく、各食品群別に推奨される分量を毎日とることがどれほど重要か ? 」
  • 児童は栄養に関する学習記録に、各食品群について推奨される分量を含む食生ピラミッドを描きます。フィルムやグラフや図表を使用して、各食品群について栄養価を示します。
    • サンドイッチのような複合的な食品の場合は、肉 1、パン 2、野菜 1、脂質その他 1、というように、食材ごとの分量を特定します。
  • 児童は、食品群の大きなポスターを作成して教室に貼り出すことで、5つの食品群になじむことができます。
  • 児童に、雑誌、チラシ、新聞などから食べ物の写真を切り取り、該当する札の箇所に貼り付けさせます。
    • 掲示板を作成し、「牛乳 / 乳製品」、「肉」、「野菜」、「果物」、「穀物」、「その他」 と大きく書いた札を表示します。
  • 続く 5日間、児童に食べたり飲んだりしたものすべてについて、食事日記 (doc) をつけるよう指示します。
    • この 5日間には週末を含むようにし、平日と食生活が異なるかどうか確認できるようにします。
  • 5日間の最後に、児童は各食品群ごとに食べた量を合計し、各食品群に平均値を求め、1日の平均量のグラフを作成して、推奨されている分量と比較します。
  •  栄養不足があった場合どうなるか、児童と話し合います。
    • <教師の投げかけ>
      「栄養不足があった場合どうなるか」
    <使用ツール>
    コンピューター ・表計算ソフト

(8日目) 食物は燃料である
食物を燃料と見る概念を紹介し、カロリーという用語を示します ( 「栄養に関する注意事項」 (DOC 41KB) を参照)

  • 児童はインターネットのカロリー計算機 * (英語) を使用して、その日の食事の合計カロリー数を計算して記録し、次の質問に答えるようにします。
    • 私にとって最適なカロリー数はどの程度か ?
    • 私のカロリー摂取量は適切か、それとも少なすぎるか、または多すぎるか ?
    • 適切な値のカロリーを摂取できるようにするには、どのように食事を変えればよいか ?
    • 私の活動レベルはどのように変えればよいか ?
      • 児童に、栄養に関する注意事項 (doc) のカロリー・チャートで推奨されている、毎日の理想的なカロリー・レベルを知る方法を説明します。
      • 児童に、食事日記を見ながらある 1日の食事について反省するように指示します (食事内容についてはすでに記録しているはずです)
  • 宿題 : 特定の日について、起きている間にさまざまな活動に費やした時間 (分数) をそれぞれ割り出します。それぞれの活動について、栄養学習記録に記録します。
    • これらの活動には、クラスで席についている時間、スポーツ、テレビ視聴、学校への行き帰り、体育の時間、さまざまな雑用などがあります。
    <使用ツール>
    インターネットブラウザー 

(9日目) 食物によって燃料を供給される活動
活動を記録する宿題についてディスカッションを行います。

  • 質問について、グループごとに考えさせます。
    • <教師の投げかけ> 
      「最も時間を費やした活動は ? 」、「記録された活動の中で最も激しいものは ? 」、「最もエネルギーを消費したのは誰か ? 」、「テレビを見ていた時間はクラス全体の合計で何時間になるか ? 」などの質問をする
  • 最も時間を費やした活動とそれに要するカロリーを示す大きなチャートを作成して、教室に貼り出します。
    • カロリー計算機 * (英語) を使用して、児童に特定の活動で消費されたカロリー数を計算する方法を示します。
  •  児童はこのチャートの縮小版を作成して学習記録に記録します。

(10日目) 食物の選択

  • 食物の選択と、食事に関する小さな変化が長い間に及ぼす影響について話し合います。
    • たとえば、ある人が昼食時に牛乳 1杯またはソーダ 1缶を飲むとします。これによって栄養的にはどのような違いが出るでしょうか ?
  • 児童に、2種類の食物を選び、(印刷物または電子的なソースを使用して) それらの栄養価を調べさせ、比較させます。
  • 児童はそれぞれのグラフを解釈し、その説明を栄養学習記録に記録する練習をします。

まとめ
(11日目) 健康的な食事プラン
<教師の投げかけ>
「健康的で栄養価の高い献立をどのように決めるか ? 」 という単元質問を再度提示します。

  • アイデアを交換するための簡単なディスカッションを行います。
  • 食品群バナー、食生ピラミッド図、食品パッケージのラベルの栄養チャート、料理の本を資料にして、児童は栄養上の要件を満たし、脂質 30% 未満になる 1日のメニューを考えます。
  • 質問に対して児童とディスカッションを行います。
    • <教師の投げかけ>
      「健康を維持するにはどうしたらよいか ? 」 という本質的質問を投げかけます。
    • 適切なカロリーで栄養価の高い食事をとることが、健康維持につながることを児童が理解するようにします。

参加・実践
(12日目) 広告と食物の選択
<教師の投げかけ>
「私の食物の選択にはどのような要素が影響しているか ? 」 という質問を再度提示します。

  • レストランのメニューについて説得力のあるコマーシャル / スライドショーを作成するにあたり、児童には土曜朝のテレビ広告の説得的要素を評価するよう指示します。
    • これに先立って、土曜朝の午前 7:00 から 10:30 までの子供番組を録画し、食べ物のコマーシャルを抜き出します。TV 広告観察フォーム (doc) のチャートまたは OHP を使用して、ビデオテープを再生して、広告についての情報を記録する方法を示します。
  • 観る者を引き付け、広告対象の商品をアピールする、コマーシャルの特徴 (対象となる視聴者、仕掛け、メッセージ、音声と視覚的アピール、ナレーションなど) について話し合います。
  • 観察のための手法について、児童が自宅で実施する前にクラスで練習します。
  • 児童のペアに別の食品のコマーシャルについて情報を記録させます。このアクティビティーを土曜朝の宿題にします。
  • 収集した情報の要約をまとめて、次の月曜にクラスで報告する。
  • 授業を再開したら、宿題の成果について話し合う。
    • これにより児童が広告の一般的なテーマを特定できるようにします。

(13日目) レストランメニュー開発と広告

  • 児童を小グループに分け、独自にレストランのメニュー を作り、広告キャンペーンを展開させます。
  • それぞれの成果について自己評価を行うように仕向けます。メニューには次の事項を含めるようにします。
    • レストランの名前
    • レストランのキャッチフレーズまたはスローガン
    • レストランについての説明
    • それぞれの料理の栄養価を表示したメニュー
    • 所在地、電話番号、営業時間についての情報
    • 必要に応じてデジタル写真、グラフィックス、またはスキャンしたアートワークを含める

【発展的アクティビティー】

  • 児童が作成したメニューのカロリー値および栄養価を、利用したことがあるファストフード・レストラン * (英語) のものと比較させます。
  • 各レストランにある最良および最も望ましくない品目を特定するよう、児童に促します。
    • 最も問題のある例としては、Burger King のチーズ入り Double Whopper (932カロリー、脂質 54グラム) などが考えられます。

(14~19日目) 説得力のあるコマーシャル - 児童のマルチメディア・プレゼンテーション

  • レストランを宣伝するために、レストランにお客を招くことができる、説得力のあるスライドショーまたはビデオによるコマーシャルを各グループで作成します。
    • このコマーシャルには、土曜朝のコマーシャル観察アクティビティーで学習した広告戦術を反映させるようにします。コマーシャルには次のような要素で構成されます。
      • レストランの名前とスローガンを明記したタイトル・スライド
      • レストランの説明
      • 所在地、電話番号、営業時間についての情報
      • お客に対するレストランのアピール・ポイント
      • 健康的なメニューの例
  • コンピューター室での作業の前に、児童にコマーシャルのストーリーボード・プランを作成させます。
    • メニューのコピーをとり、クラスにコマーシャルを見せる。
  • レストランのアピール・ポイントと栄養面について話し合います。
    <使用ツール>
    ビデオデッキ・テレビ・プロジェクター・スクリーン・コンピューター・ビデオテープ・音声録音用マイク・波形編集ソフト・プレゼンテーションソフト・画像編集ソフト

発表・評価
(20日目) 最後のアクティビティー - レストラン開店の夜
パートナー・クラス、専門家、校長も、このレストランでの 「食事」 に参加することができます。

  • 毎日 1つまたは 2つのレストランを 「オープン」 させ、レストランを担当するグループがクラスメイトの客の応対をします。
  • レストランを経営する側は、健康的なメニューについて説明し、仮の注文をとり、請求書を作成し、15% のチップを加算し、おつりを計算します。
  • 児童に、健康を維持する方法についてこの単元で学習した内容を、日誌に記録させます。
    • <教師の投げかけ>
      「健康を維持するにはどうしたらよいか ? 」 という質問を再度提示します。
    • 食物に関するその他のトピック
      この単元を通じて、授業は食物と栄養というテーマに沿って行われます。授業やアクティビティーには次のようなものがあります。
      • 食物はどのように生産者から消費者に届くか ?
      • 食物に関する政策
      • 食物の価格 - 家計の中で食物が占める割合はどの程度か ? これは 50年前と比べてどのように異なるか ?
      • 食物の起源
      • 歴史上の食物の流行
      • 文化と食物
      • 文化的な食生ピラミッドの比較 (FDA 食生ピラミッド * (英語) を参照)
      • インスタント食品の誕生
      • 食物の遺伝的な変化
      • 栄養不足が関係する健康上の危険 (肥満、くる病、壊血病、クワシオルコル、2型糖尿病、高血圧、心臓疾患など)
      • 飢餓の歴史と現状
      • 食物を媒介する病原体

児童・生徒別の指導方法

普通レベルの児童・生徒

  • これらのプロジェクトには制約がないため、すべての児童が各自の役割で参加することができます。
  • 児童は異質の組み合わせまたは小グループで、単元のプロジェクトを実施することができます。
  • 児童は必要に応じて、大人によるサポートを受けることができ、児童の個人別教育プランに記載されているように、作業時間を延長したり課題内容を調整したりすることができます

成績優秀な児童・生徒

  • 児童は読みや作文、またはテクノロジーのエキスパートとして他の児童をサポートすることができます。
  • 児童は健康または栄養について、クラスでは提示されていなかった観点から研究を行うことができます (上記の 「食物に関するその他のトピック」 セクションを参照)

評価プロセス

  • 児童は、単元の主要なポイントで提示された質問に対して、学習記録に答を記入することで、学習の進度を示します。理解度を頻繁に確かめることで、教師は指導方法を柔軟に調整することができます。児童のメニューは、採点ガイド (doc) を使用して評価します。
  • 最後に、次のような問いかけに基づいて総括的な評価を行います。
    • 友だちと朝食を食べに行くとします。健康的な食事をとるには、何を注文しますか。その理由は ?
    • 健康的なスナックとして、どのような食べ物を選びますか? これらの食べ物と 「その他」 のカテゴリーに該当するものとの違いは何ですか ?
    • 家族でファストフード・レストランに夕食を食べに行くとします。健康的な食事をとるには、どのように注文したらよいでしょうか ?
    • あなたの食生活は変わりましたか ? どのように変わりましたか ?
    • 食べ物を選ぶ場合、何に影響を受けますか ? これらの影響にはどのように対応していますか ?
  • 日誌に記入した児童の答、クラスの参加状況、スライドショー (コマーシャル) 、パンフレット (メニュー) は、プロジェクト・ルーブリクを使用して評価します。
食物について考える

概要

学年: 小学校5~6年


教科: 算数・数学, 理科, その他


総時間: 20時間