高度な思考スキル

高度な思考スキル

意味のある深い思考

21世紀におけるコンピューターの広範な普及により、テクノロジーは、機械類が得意とする合理性を超越して、独創的・生産的・道徳的な思考を促すツールとして活用可能となりました。

こういった思考力が生徒達に期待通りに備わっているかと問えば、教育者らの多くはいいえと答えるでしょう。ほとんどの教科書や教材は、「想起」や「記憶」といった低レベルのスキルで足りる活動により構成されています。この10年間のアカデミック・スタンダードに関する取り組みでは、より高いレベルを求めて、高度な思考スキルの発展に焦点が当てられてきました。このような高度な思考スキルは3つのカテゴリーに分類することができます。

分析 >
ロバート・マルツァーノの定義によると、「分析」とは「適合」、「分類」、「エラー解析」、「一般化」、「具体化」から成るものです。これらのプロセスを取り入れることで、学習中の事柄を活用して新たな洞察を得たり、学習したことを新たな状況で利用したりすることが可能となります。「分析」のスキルを使って特定の情報の正当性や価値を判断するとき、人は「批評的思考(クリティカル・シンキング)」を用いているといえるでしょう。また、自分の意見を人に納得させる主張や証拠を提示する「論証」も分析の一種です。

知識の活用 >
知識を持つ目的は、それを使うことです。知識の量が充分でなければ活用することはできない、というのが従来の教育における考え方です。残念ながら、従来の学習方法は、哲学者アルフレッド・ロード・ホワイトヘッドの言うところの「不活性知識」をどんどん積み重ねていくだけの、単なる「事実」の学習でしかなく、それ以上へと発展することはほぼ皆無であるといえます。

知識の活用は楽しいことであると同時に、非常にもどかしいことでもあります。プロジェクト型の学習では、生徒は高度な思考スキルを用いて知識を活用します。このカテゴリーに分類されるプロセスには、「意思決定」、「問題解決」、「実験的調査」、「調査」があります。その他に「独創力」という複雑な思考がありますが、これは多くの場合、問題解決能力の特別な形として挙げられています。

メタ認知 >
「思考について思考する」メタ認知は、人はどのように思考するかを管理し、統制する心理プロセスです。プロジェクト型学習では、生徒はどういう思考方法をいかに使うかを決定せねばならないため、この「メタ認知」が非常に重要となります。メタ認知には、「自覚」、「計画」、「目標設定・観察(モニタリング)」の3つの要素があります。メタ認知ができる生徒は、どのように決断を下すか、上手くいかなかった場合いかにして方法を修正できるか、といったことをイメージすることができます。

データを利用した思考 (英語) >
21世紀におけるデータ利用とは、数字を足したり統計的分析をおこなったりする以上のことを意味します。データを利用するには、論理的思考や創造性、コラボレーションやコミュニケーションが求められます。生きていく上で的確な決断をしたり、政治、社会、環境問題の討論に参加したりするためには、児童・生徒は、あらゆる種類のデータを責任を持って活用しながら思考する方法を学ばなければなりません。

参照文献

Marzano, R. J. (2000年). Designing a new taxonomy of educational objectives. Thousand Oaks, CA: Corwin Press.

Marzano, R. J. (1998年). A theory-based meta-analysis of research on instruction. Aurora, CO: McREL, 1998年. www.mcrel.org/PDF/Instruction/5982RR_InstructionMeta_Analysis.pdf *(英語) (PDF 558.5KB)

 

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