PC テクノロジーを読み解く: RAM、プロセッサー、マザーボード

重要なポイント:

  • PC が動く仕組みを基礎知識として理解しておいて損はありません。

  • 各 PC に備わる 8 つの重要なコンポーネントについて詳しく理解します。

  • マシンの修理、アップグレード、または交換の際に十分な情報に基づいて決断を下します。

  • ニーズに合った新しい PC を見つけてください。

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規模のごく小さい企業でも、仕事の一部または全部の処理に、ほとんどの従業員が PC を必要とします。PC はおそらく会社で最も重要なツールの 1 つです。そのため、小規模ビジネスの経営者は、基本中の基本として、PC が動作する仕組みを理解し、マシンを修理、アップグレード、または交換しなければならないときが来たら、十分な情報に基づいて決断できるようにしておいても損はありません。

このページでは、エントリーレベルのノートブック PC からハイエンドの PC まで、すべてのマシンに備わる重要なコンポーネントのいくつかを紹介していきます。

マザーボード

マザーボードはメインのプリント回路基板で、PC の内部で生じるすべての調整を担っています。電力の供給経路からプロセスの制御まで、マザーボードはほかのパーツすべてが確実に接続できるようにしています。ほかのコンポーネントは、中央演算装置 (CPU) のように直接であっても、ハードディスク・ドライブのようにワイヤー経由であっても、すべてマザーボードに接続されています。

CPU / プロセッサー

中央演算装置 (CPU)、もっと簡単に言えばプロセッサーは、演算における頭脳であり、ビジネスの運営に必要な機能の実行に必須の処理能力を PC に提供します。プロセッサーのコアは、命令を受け取って計算を実行する部分です。プロセッサーにはシングルコアまたはマルチコアが組み込まれています。コアの数が多いほど情報処理速度が上がり、PC に複数のプロセッサーを搭載することでさらに処理能力を最大化することも可能です。ビデオの編集やプログラミングのように演算負荷の高い作業を行うのであれば、PC の処理速度を下げることなく仕事をより適切に遂行できるよう、テクノロジー予算の一部をマルチコア・プロセッサーやマルチ・プロサッサーに投資することは理にかなっています。

RAM

ランダム・アクセス・メモリー (RAM) は PC の作業用短期記憶装置です。プログラムがその時点でタスクの実行に RAM を使用していれば、PC はその RAM にデータを配置します。作業が終了するとデータは RAM から削除され、そのメモリーはほかのタスクに使用できるようになります。搭載している RAM が大きいほど、一度に実行できるプログラムは多くなり、PC の応答が速くなります。RAM を購入する際は、マザーボードとプロセッサーで対応できる最大容量を確認してください。RAM はその上限までしか機能できません。

ハードドライブ

RAM とは異なり、ハードドライブは永続的データストレージです。また、オペレーティング・システムとすべてのソフトウェア・アプリケーションが保存される場所でもあります。したがって、ファイル用の領域を確保することに加えて、ハードドライブにオペレーティング・システムとソフトウェアの動作に使用可能な容量があることも確認しておく必要があります。ストレージのサイズのほか、ハードドライブのストレージ速度は PC がファイルを見つけて開くまでの速度に影響するため、PC のパフォーマンスにも影響します。

ハードドライブには、ソリッドステート・ドライブとハードディスク・ドライブの 2 つのタイプがあります。ソリッドステート・ドライブはフラッシュドライブとも呼ばれ、小型かつ軽量で、ハードディスク・ドライブよりも高速ですが、高価です。ハードディスク・ドライブはソリッドステート・ドライブに比べて価格は低いものの、機械部品が組み込まれているために PC のデータへのアクセス速度に影響し、その結果パフォーマンスにも響きます。どちらもさまざまなサイズが用意されており、1 台の PC 内で組み合わせて速度とストレージ容量の両方を兼ね備えることも可能です。ソリッドステート・ドライブが、薄くて軽い PC やタブレット、2 in 1 PC (PC とタブレットの組み合わせ) を可能にしています。

グラフィックス・プロセシング・ユニット

これですべてのデータとファイルが連動してスムーズに動作するようになったので、次はグラフィックス・プロセシング・ユニットがそのデータをマシンから取り出してモニターに表示します。グラフィックス・プロセシング・ユニットは画面への画像の出力専用ですが、グラフィック負荷の高い用途ではハイエンドのユニットが必要です。スペースを節約するため、ノートブック PC は通常、CPU に組み込まれたグラフィックス・プロセッサーを使用します。その一方、PC は一般にディスクリート・グラフィックス・カードをマザーボードに差し込んで使用します。

冷却システム

PC コンポーネントは動作中に熱を発生します。そのため、一部の PC には精密部品を損傷させないように、過剰な熱を取り除くための冷却システムが必要です。デスクトップ PC の大半ではケースデザインとファンの組み合わせを使用して、冷気を取り込み、暖気を放出するようにしています。ハイエンドマシンでは、複数のファン、または専用の CPU クーラーが必要な場合があります。設計、特殊なコンポーネント、低い消費電力により、超小型のノートブック PC やタブレットのような薄型のデバイスにファンは必要ありません。

電源

最後になりましたが、残りのコンポーネントと付属品に電力を供給するには電源が必要です。ノートブック PC やその他のモバイルデバイスでは、電源は内蔵バッテリーにも接続します。

周辺機器

キーボード、マウス、モニター、スピーカー、およびその他の付属品は PC のパフォーマンスには影響しませんが、ユーザーのパフォーマンスに影響します。外付けコンポーネントは個人的な好みが反映されている場合が多いため、時間をかけても会社内の個々のユーザーに適した周辺装置を見つける価値はあります。

これでコンピューター用語の実用的な知識が身に付き、コンポーネントすべてが連動して機能する仕組みが分かりました。小規模ビジネスの成功を後押しする PC を探し始めましょう。